日記:2000年3月

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<2000年3月の主な出来事>
京都の鍼おばちゃんのところに通い始める。
不動産屋さんに行く。日々勉強。



3/1
[テレビ発民主主義のススメ。]
私の朝は、たいていの場合8時半にオンタイマーになっているテレビに起こされて始まる。そこでやっているのは朝のおばさん向けワイドショーみたいなヤツなのだが、今朝は新潟県警の例の話をやっていた。「なにが悪かったのか!?」という例のパターンで、元官僚だかなんだかが品性のないしゃべり方でくだらんコメントを延々と述べていた。

「問題は初動と虚偽報告と罰の緩さだ」>「なぜ彼はあんな判断をしてしまったのか?」>「なぜ警視庁職員(これがキモだ)のモラルがどんどん落ちていくのか?」

いつも思うのだが、なぜ他人のモラルが高いことを期待できるのか?自分が絶大な権力を持ったとして、なぜモラルを保っていられると思うことができるのか?私はとてもじゃないが『自分が不正を働くことなんて自分の人間性が許さない』などと言える自信も言う気もないし、そんな他人の言い分も話半分くらいにしか聞けない。(少なくとも今の)日本には宗教も、かつての「恥」の意識のような自分たちを律する規範もない。『 ○○をしたら申し訳ない』と思える基本的な価値基準などどこにもないのだ。要職に就いた人が誰であろうが、その人の人間性とやらを信じて裏切られない保証などないはずだ。

じゃあどうやって権力に相応しいモラルを与えることができるのか。そのために罰が存在するのだし、その罰を作り、与える人間を選ぶのはより上位の公的機関であり、その最上位に当たっているのが政治だ。そして、政治を行う人間を任免する権利を持っているのは主権者たる我々だ。

不正を犯した人間自体をいくら追求しても何の成果もない。せいぜい飲み屋でクダまいている酔っぱらいと同じように、ストレスを吐き出したような気になるだけだ。法的に可能かどうかは知らないが、せっかくマスに訴える力を持っているのだから、(上っ面だけでも)憤りを感じている人間を糾合して、警視庁の連中の首を飛ばすまで官庁や議会に訴え続けるような企画を起こしてみてはどうか。政治家だろうが官僚だろうが、「替えがきかない」連中ばかりで運営されているわけではあるまい。「自分の能力が職責に当たらなければ誰かに取って代わられる」という市場原理が彼らには欠けていると私は思う。

独禁法という法律がある。『一つの企業が市場を独占するようになると健全な競争がなくなり、企業努力をどんどんしなくなっていく。だから独占はいけませんよ』という趣旨だろうが、おっしゃるとおり。その法を立案し運用している連中自身が、誰にも立場を脅かされないがために努力するどころか腐敗し続けているわけだ。そんな形で正当性を証明してくれなくてもよいのだが。

ヤンキーに社会の基本マナーを教え、就職させるために東奔西走するという企画がとある番組の中であった。人のためになっているいい企画だと私は思い、結構好きだった。先に書いた、官庁や議会に主権者たる国民の意志を通してみるという企画、誰もが気にくわない組織とサル以下の民主主義をちょっとでも健全にできそうでいいと思うのだが、テレビではやっぱりウケないのだろうか・・・

「読書をしよう」のページで紹介した「プライド」という本の中で、ひょんなことからマスコミ受けする自伝を書けるようになった実業家が、ここぞとばかりに自著の半分を政治や企業への提言に費やしたが、『こうしたコメントができる立場になりたい』というのも仕事のモチベーションの一つだったりする。本なんか書いても誰も買ってくれない今は、とりあえず私的ページであるここに書いてみた。インターネット万歳!!
・・・と、極めて私的かつ小市民的なコメントを書いたところで今日は終わり。早く日記のインデックス作らなきゃ。

3/6
[健康診断。]
久しぶりに会社の健康診断を受けた(昨年はぶっちした)。
内容はまいどまいどの話なのだが、問診の時お医者さんに「何か病気した?」「いいえ。腰痛ぐらいですかね」と答えると、「腰痛も立派な病気だよ。ちゃんと見てもらわないと足が痺れてくるよ」と怒られた。実はもう2年近く痺れっぱなしであり、いいかげん通院生活を始めるべきだとは思っていた。そんなことよりちょっと「あれ?」と思ったのは、カラダの心配をされたこと。医者なら当たり前のような気もするが、よくよく考えると「かかりに来た患者に注意する」ことはあっても、全然関係ないところで注意されたことはないような気がする。「これが医者の適性ってもんだよなぁ」と感心した。

これとは別の話だが、その後友人とメシを食っていたときも「今日気づいただけで2回、急に顔が赤くなることがあったけど、自律神経失調症じゃない?なんかメンタルでしんどいことあったん?」と聞かれた。

初めてというわけではないと思うが、一日に二度もカラダの心配をしてもらったことが妙に久しぶりに感じた。どうもありがとう。・・・・・・・・・・・・ヘンかな?

3/9
[低脳首相小渕くん。]
今朝ニュースを見ていると、「新潟・神奈川県警が一部明らかにした警察機構のモラル低下の責任をとって公安の委員長は免職すべきだ」との鳩山さんの発言に対し、我らが首相小渕さんが「要するに『ついてなかった』ということです」というぶっ飛んだ答弁をしていらっしゃった。その後には「原因を追及して気合いを入れた対応をしなくてはならないと言っておるんです」と、一言前の答弁とどう連携しているのかわからない発言が続いたんだがまあどうでもよい。

日本中のコラムニストに数日分の食いぶちを提供したであろうこの『ついてなかった』発言だが、私はこれを聞いて三つの点で非常識/不見識だと思った。一つはもちろん警察の不誠実な対応に本心から(本心じゃない連中が山ほどいる点も指摘したい)憤慨している当事者に対してあまりにも不誠実であるという点。もう一つは「運が悪ければいいかげんな仕事をする連中でも要職に任命してしまって良い」と、法制上の任免権を軽視どころか無視している点(誰を任免しても良いと思っているのか?)。最後に、浅慮とはいえ一応投票して「たぶんあなたならそれなりの政治をしてくれると思っているので、代わりにやってください」と信任した国民に対し、「俺ってこのくらいのレベルでいいんだよな」と言い放った点。アホか!!んなわけあるかボケェ!!ナメとんスか!!!(一部小倉弁)

実は普通の人間は権限があればそれなりに不正をしたくなるものだと思う。極端に言えば仕事中に上の空になっていることだって会社の期待役割を裏切っているという点で組織に対する不正だ。それをやっても見過ごされないという権限を持っているからやってしまっている、と言うことができると思う。レベルはとんでもなく違うが、本質的には変わらない。私はとてもじゃないが「不正をする人間じゃありません」なんて言えないし、罪悪感が消えることもない。だからリカバリー出来るように意識するのだ。

しかし、奴らは1億数千万の人間が選んだ政治家だろう。たかだか数百人の会社でも、ライン上は数名の上司の信任を裏切ったというだけで減給や懲戒免職にあい、それが故に我々は慎重に、自制に自制を繰り返して暮らしているのに、その数千万倍の人間の信任を受けている(しかも、給料を払ってあげているのも我々だ)奴らがなんで堂々と「解任する気は毛頭ありません」なんて言えるんだ。天下に唯一無二の人材ならともかく、だれでもできそうな判断しかしていないヤツがクビにならなくていいわけないだろ!!こういった反論もなく、議席で野次る連中ばかりだったのにも失望するが、これだけの不見識を数億人(放送されてるから)の面前で言い放った彼の面の皮の厚さにはあきれた。「あの薄さであの頑丈さ、何かの新物質でできているにちがいない」などとくだらないネタも思いつきつつ、テレビをブチ消した。

・・・今日はちょっと我を失った発言が多いですな。まぁそれだけインパクトがあったということでご容赦ください。

3/12
[京都を走る。]
どうもこのさき3ヶ月くらい京都に滞在することになりそうだ(私は転職してからまだ1ヶ月しか東京で働いていないのだが・・・)、ということで、クルマを持ってきて友人の実家に置かせてもらうこととなった。この家には学生ん時からずっとお世話になっていて、足を向けては眠れないほどだ。いつもいつもありがとうございます。S々木のおじさんおばさん(あとS々木)。

私が京都にクルマを持ち込むとどうなるか。やっぱり学生の時に使っていたお店の周りをうろうろする。まだ5年前と同じおじちゃんやおばちゃんがメシを作っていたりして非常に懐かしい。どこに路駐すればいいかもわかるし非常に便利。「やっぱり俺のふるさとは京都なんだなぁ」としみじみ感じる。

転職してからというもの夜はそんなに早くなく、夜な夜な足立ナンバーのインテRが(山とかにも)徘徊する日々が続きそうだ。京都はクルマさえあれば非常に狭く、東京なんかよりもはるかにうろつきやすいのだ(夜は、だが)。しばらく東京の駐車場はムダになりそうだ・・・

3/16
[先入観と人の器量。]
最近コミュニケーション能力について考えることが多くなった。なぜこんなことを今頃考えるようになったかというと、今まであまり縁のなかったタイプの人が身近に現れ、一緒に仕事をすることになったからだ。一つは「とりあえず若造の言うことは聞きたくないタイプ」もう一つは「とにかくできない理由を探して自分の仕事とリスク(と付加価値)を減らしていくタイプ」だ。

共に結構困っているのだが、大事だなと思ったのが、こういった「若造」「後ろ向き」といった印象は基本的に拡大傾向にあることだ。例えば「若造」の方。なんとか頑張って、それなりに考えた、インパクトのある内容を話すのだが、私が話す時点で内容以前に「君は若いな」になってしまう。しかも、言えば言うほどこれは「若造」イメージを膨らませる逆効果となってしまうのだ。上司にはド直球だけでなくカーブもマスターしないとダメだと言われているが、性格的に非常につらいものがある。が、市場にはこのタイプの方が圧倒的に多いので、こちらは私の方が折れてマスターしなくてはならないことだ。

これは他人のことだったのだが、一方で同じような先入観の拡大が私の中にも見られることを知った。これは「後ろ向き」タイプの方。私は「コンサルタントは絶対に後ろ向きであってはならない」という信念があり、このタイプのコンサルタントというのは私的には許し難いものがある。話を聞けば聞くほど『できない』『わからない』『難しい』ばかりが耳について、どんどんイメージが助長されていく。すると、だんだん発言の内容を評価するときの判断基準がずれてきて、発言が「後ろ向きだから」なされたものと評価しやすくなっていくのだ。幸い自覚することが出来たので、評価する際にできるだけ多くの他人と比べて評価するように心がけるようにしているが、これはほとんど全ての人に言えることなのだろうなと思った。先の「若造」のケースも同様で、同じアクションを取っていてもどんどん不利になっていくのだろう。

今回環境に恵まれてこのようなことに気づけたのだが、同時に気づいたのが自分の器量。先の「後ろ向き」の方に対し、私の上司は非常に根気強く対応している。これは先の中立的な判断基準を持ち続ける努力をどれだけできるかの違いだと思った。これがいかに多くのタイプの人間とつきあって情報を引き出せるか、という私の言うところの『器量』を大きくするための条件なのだろう。

以前の会社ではここまで価値観の違う人間と仕事をすることはなかったので、おそらく好き嫌いの激しい私はこういったことに気づけなかったはずだ。ここでも「転職成功」を実感した。

3/21
[連休+α]
3連休は非常に無駄な過ごし方をした。平均睡眠時間はラクに2桁だったと思う。食を細くしたせいもあっただろうが、あまりカラダを動かす気がしなかったということだ。

そんな連休の中でちょっと良かったのが、弟に怒られたこと(というか諭されたこと)。例のクライアントとのつきあい方の件だが、「プロなんだから結果出すためにやるしかないんだったらやんなきゃダメじゃん」と、彼の経験をいろいろと交えながら諭された。内容もさることながら、一番うれしいのは言ってくれたのが自分の弟であること。自分を反面教師にしつつ追いかけてきた弟が自分を追い越してくれた喜びは筆舌に尽くし難い。子を持つってのはこんな気分かなぁと思った。

あとやったことと言えば不動産屋さん訪問と有酸素運動(笑)、仕事。不動産屋さんについては再来週以降に本格的に訪問することになると思うのでまたそのときに。

そしてもう一つ、今日突然ビビり始めた話題がTOEIC。もともと、あと2〜3ヶ月以内に結果を出さなくてはいけないという状態ではあったのだが急に(しかも仕事中に)危機感を感じ始めた。いざ試験と英会話学校の予約をしようと思ったら、公開テストは5月末にしか行われない。これではpromotionには間に合わないではないか。せっかく仕事サイドでは問題がなくなってきたと思ったら、こんなくだらないことで落ちる可能性がでてきてしまった。カッコわるぅ(笑い事じゃないって)。

3/23
[鍼ネズミ。]
最近どんどん腰の調子が悪くなってきた、ということで、今日はマンスリーマンション近くの整骨院に行って来た。と、いざ入ってみるとそこは鍼灸院で、結局まぁ体験してみようと言うことでハリを打ってもらってきた。

今回は以前のような数本の浅いものではなく、長い部分は親指長ほどの長さのハリを百本近く打たれた。モノによっては露骨に神経を触っていそうなものもあってものすごい圧迫感がある。足の指や首などにも打たれ、「いったいどこを刺激してるんだ」と心配になるほど。打たれて少し経つと感触もなくなるのだが、その後の電気と加熱がまた効く。熱でハリが膨張しているのか、もの凄い数のハリに電気を通しているのかは知らないが、背中全体の筋肉に通したハリが膨らむような感触。まるで指をつっこまれてグリグリされているようで、北斗の拳で言う秘孔を突かれるというのはこういうことかと思った。

効き目のほどはいかがかというと、打って10時間近く経って直後の感覚を思い出してみると、確かに足のしびれは全くなかったし、背中のコリも全くなくなっていたことに気づく。また、打った直後は手足がむくんで力が入りにくくなる感じだった。実は12回分一括予約のボリュームディスカウントで5000円と結構高いのだが、ここはちょっと奮発して、6万円分投資してみようかなと考えている。

3/26
[夢のゲーム。]
今週末は京都に残ることにして、大阪の友人と徹マンをやってきた。それとは関係ないのだが、京極で久しぶりにゲーセンに行って来たら、ものすごいゲームが出ていた。

それは北斗の拳のパンチャー系ゲーム。よくある3回くらいミットを殴ってパンチ力を図る(ついでにビルとか星を壊したり)アレみたいなヤツだ。6つあるミットが光りながら起きてきて、そこをモグラたたきのように叩く(別にパンチ力は必要ない)という内容。

真ん中には画面があって、そこではアニメ版の牙大王やシン、レイ、そしてラオウが敵として現れ、しゃべり倒してくれるのだ。彼らを攻撃するというシチュエーションで次々起きてくるミットを叩き、「ソノ」時が来たら全部のミットが起きてきて『50発(先のステージではもっと数が増えそうだ)打ち込め!!』。叩けばもちろん『あたぁ!!』の声つき。連打すれば『あぁたたたたたたたたたた・・・ほあたぁ!!!!!』となるのだ!!!勝てば『北斗十字斬』!!負ければ『南斗獄屠拳』だ!!!

これはやらねばなるまい。上着など脱いで、気を練って(転龍呼吸法)、もちろん心には怒りと哀しみ!!想像するだけで燃えてくる。やってしまうと声を出さずにはいられないような気がするので、さすがに恥ずかしくてまだやってない。うるさいけど人のいないようなところでやりたいなと思いつつ家でカラダを動かした。ラオウを倒しちゃったりしたら、『天地を砕く剛拳もこの一握りの心を砕くことはできぬ!!!』とか、言いそうですよね?というか人として言うでしょう!!むぅ、家に欲しいなぁ・・・



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