日記:2000年7月

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7/1
[スキル。]
何の話だったか、どんな雑誌だったか忘れたが、ラグビー日本代表の平尾誠二監督のセリフでいいものがあった。『技術に判断力が備わってスキル』。当たり前のことなのだが、むやみに資格を取りたがる人たち、なんでもかんでも教わろうとする人たちを見るにつけ、「こん人ら勉強すんのはいいけどどう使うつもりなんやろ」と常々思う。こうした「ケイコとマナブ」と同時に、「どんな情報とどんな価値観、判断のプロセスを基にその行動を選ぶのか」を学んでおかないと、どこぞの業界の一部の社員のように、アタマばっかりでっかくて全然価値に繋がらない行動ばっかりするような人間が育ってしまう。

ちゃんとしたキャリアデザイナーはアドバイスしていることとは思うが、「今学んでいることはどんな形で用いるとどんな価値が出るのか」を明確にして「学ば」ないと、金と時間の無駄にしかならない。そのためにも、周囲の人間たる我々は「んで、それってどんなふうに役に立つの?」と言い続けて協力してあげないといけない。教育補助に予算を割くだけでは本当の生産性向上にはならないのだ。

7/2
[戦術。]
明日は、現在の大阪の仕事から私がいつ撤退するのか、という非常に重要な話がなされることになっている。今回のこの話に限ったことではないだろうが、こういった話にはいろんな人の利害が対立しはじめる。残って欲しい派は現場のマネジャー、スタッフとクライアント。二週間とはいえ、どっぷり仕事にかんでしまった以上引継ぎは非常に難しい。一週間で引き継いであたりまえの我々スタッフ側はともかく、クライアントからすれば一応引き継いでくれているはずとはいえ、今まで話したこと、考えたことのニュアンスをまた伝え直すことになるかと思うと内心不安なところも多いだろう。

一方、外れたい派は私と私の部署のボス。レンタルスタッフということもありボスは自分が獲ってきた仕事に振りたいだろうし、私は私で、もう一番面白い方向付けの部分は終わり、あとはシナリオ通りに進めるややオペレーショナルな領域になるため、また新しいネタに携わりたいという意志はある。

基本的にこれら4者の中でもっとも発言力の強いのはクライアントなのだが、まだ意思決定タイミングが後ということもあり、他の2者と間も含め「調整」をすることが可能でもある。やり方もいろいろとあるのだが、もろもろの事情により軽々しく採用するわけにはいかない。微妙な判断の必要なところなのだが、人の判断結果を変えるために価値観や利害を考えつつ行動を計画していくというのは非常に面白い。「黒い」話ではあるが・・・

7/3
[産業革命。]
今日、機会があって91年と97年の日経ビジネスを見る機会があった。まずは厚さの違いが目について、次に気が付いたのが、広告を構成する企業の変化。今では毎回ものすごいページを割いて書かれているワークステーションやネットワークインフラなどのハード、業務パッケージなどのソフトの広告はほとんどなく、クルマや制御機器、汎用機などのお高い製品がちょぼちょぼと並んでいるだけ。広告を出そうとする産業、出してプレゼンスを必死に高めなくてはならない産業が大きく変わっているのに驚いた。もちろんインタビューされたり特集されたりする企業も大きく様変わりしているわけで、「昔こんなに繁栄した会社の従業員は今頃どう思っているのだろう」と思いをはせた(そんなにのんきに考えていいことではない)。

7/4
[ダイエット学院梅田分校。]
既にトップページでお気づきの方もいらっしゃるかと思うが、またダイエットを始めた。
先週だったか、上司と焼き肉を食べながら思わず「年末時点で9kg減、70kgになります!!」と豪語し、その後「あれから油モンほとんど食べてないし、毎日歩きまくって通勤してるし、痩せるさ」と思って鏡を見たら、顔の輪郭がない。まるでハニワだ。髪の毛が抜けていく夢を見て目が覚めたらホントに無くなってた!!というくらいショックだった(私はそういう夢を見たことがある)。

ということで今日からアイスと揚げ物、お酒は週一回まで。飲み物は水かお茶、百歩譲ってDAKARAやSAI、SWITCH。夕食は2日に一度はサラダのみ、というルールでまた始めることにした。平日は体重計がないので週末のみの計測になるが(これが怖い・・・)、のんびりと進めていこう。とりあえず今日はダイエット学院を見ながら腹筋だな。

7/9
[減ってません。]
やっと東京に帰ってきて体重計に乗ってみたら・・・ほとんど減ってなかった。やっぱり「ひもじい」思いをしないとどうも減るもんじゃないらしい。結構我慢したつもりだったのに。我慢がいやなら運動か・・・一月1kg以上はキツイなぁ。

7/10
[鍼屋@大阪。]
この一週間ひどくなる一方の右足のしびれを取るべく、ここ大阪のクライアント先に近い鍼屋さんに行って来た。以前整体のために、ここのバレー部の方に推薦されたところなのだが、さすがに実業団のスポーツ選手を相手にしてあるだけあって、整体共々非常にレベルは高かった。

打つときの痛みも少なく、深い鍼と浅い鍼のメリハリがある。また、今までとちょっと違っていいなと思ったのが、腰から太股、脛、足首、足の甲まで、「包む」ように打ってくれたこと。どこを狙おうとするのかが分かりやすくて良かった(ただし、寝返りを打ってしまったらまずいかも)。単価は京都の時よりも高くなるが、来週以降も大阪ということになったら通ってみようと思う。

7/12
[森さん@産経。]
こんなに早く書くのは初めてだと思う。
今日の産経新聞の朝刊に、「森首相が番記者に取材の仕方を語った」の全文が載っていた。私にとって森喜朗・亀井静香・三塚博と言えば、あまりにも知性と品性がないので閣僚には絶対なって欲しくない政治屋トップ3(最近は野中さんも一気にジャンプアップしてトップ4)だったのだが、今日の発言内容でちょっと株が上がった。少なくとも、誰がどんな価値観を持ってどんな判断と行動をしているのか、本当はどんな工夫をすべきなのかがぼちぼち分かっている。プレイヤーが自分達と自分がかつていた業界の人間なんだから当たり前ではあるのだが、報道を見る限り彼らのほとんどはそんなこともできない連中ばかりに見えるので、私的にはこれだけでもだいぶマシだ。

とにかく、今回の記事で私の中の森さんの株は急上昇。「絶対辞めてくれ」と感情的に受け入れる気にならない状態から、「歴史的に害にしかならないから辞めてくれ」、つまり大部分の政治屋の平均点になった。

また、今回もう一つ忘れてはならないのが、たいていの新聞で省いてしまっている、こうした重要人物の人格を伝えるための記事をあえて半面かけて載せた産経新聞の判断。私は産経の回し者ではなく、単にホテルでたまたま配ってくれている新聞でしかなかったのだが、メディアの行動として非常に感心した。全体的な情報量は少ないのだが、むかつくことばかりのメディアの中でこういう尊敬できるメディアの存在は貴重だ。これからも、思いつきで買う新聞は産経にしよう。

7/13
[腹筋できず。]
今日もゆっくりホテルで時間があった。ちょっと多めに食べたこともあって、まじめに運動をしてみようと突然思い立った。腕立てと腹筋を30回×3セットでインターバルはセット間で30秒以内。現役の時ならド楽勝な内容だ。

・・・腕立ては、まぁできた。もう1セットあったら怪しくなり始めそうだったが。一方、腹筋の方は相当キツく、3セット目は10回くらいでもうバテバテ。最後には1回1回休むような状態になりつつ、ムキになってなんとかできた。

私は実は腹筋には結構自信があって、ガチンコファイトクラブを見て「竹原が腹の上で足踏み?楽勝やん」とか思ったり、内臓太りその他もろもろで際限なく大きくなる腹を見つつも「でも力入れたらまだ腹筋っぽいやん」とか勝手に思っていたのだが、数字はあまりにも残酷だった。また、ちゃんと使い込んでやっと思い出したのだが、日常生活で使っている腹筋と、トレーニングで使う腹筋とでは使う筋群に差がある。5年近く真面目なトレーニングをしないうちに、こんなことも忘れてしまったんだなぁと危機感を強めた。うぅ、カッコ悪いよぅ。

7/14
[ガイド魂。]
今日はちょっと接待気味にお出かけ。できるだけ詳しいことを書かないようにしようと思うのだが(穴がどうとか凶がどうとか・・・)、感心したのが案内をしてくれたガイドさん。結構モノを知っていて、関西人らしくネタも入れながら話してくれてなかなかにプロだなぁと思った。あんまりスレてないので1年〜2年くらいのキャリアと読んだが、予想は外れ始めて4ヶ月で学生のバイト。自分で「口から生まれてきたんじゃないかってよく言われます」というだけあって資質もあったんだと思うが、たいしたもんである。基本的に最近の学生は甘っちょろいのばっかだが、京都で会った起業準備中の子とか、当たってる子は今も昔も侮れない。

7/15
[ファン魂。]
今週のアタマくらいから毎日出かけているホームページがある。
昔から非常〜に好きな漫画家さんがイベントに合わせて期間限定で設けているページで、むちゃくちゃ忙しいこともあって基本的に非常に情報量は少ない。が、ここのミソは日記と掲示板と、この期間だけ利用可能な直通メール(最近もうちょっと増えた)。熱狂的なファンが多いこの作家さんの場合これ以上のコンテンツはなく、これまで見たことのない様なペースで掲示板が回っている。

かくいう私自身も掲示板でレスをもらってむちゃくちゃ感動したり、期間中に断固メールを書こうとか思っていたりする。ちなみに、メールにはここのURLも書く予定なんで、もし近日中にこのホームページのコンテンツが異常拡充したり掲示板が急遽設置したりしたら、そのトリガーはこの人である。

7/16
[焦燥。]
今年に入ってから新幹線通勤続きなので、月曜の朝と金曜の夜は雑誌を良く読む。ビジネス・サッカー・PC・麻雀漫画など、片道3冊は下らないし、それとは別に鞄の中にもビジネス書を詰めていたりして、非常に読書が進む。
そこで最近考えたのが、ホントの話自分はこの先食っていけるのか、ということ。どの本・雑誌が引き金になったのか忘れたが、ようするにこういうことだ。私自身はこの先の世の中は、基本的には価値を生める人間が、生んだ価値相応のカネを得られるようであって欲しいと思っている。また、多くの場合(少なくともビジネスの世界の場合)国境は意味が無く、どんな風土の中に入っても結果が出せる必要は絶対にあると思う。

これは別に今に始まったことではなく、学生くらいの頃かはこんな世の中にできるように政治家になりたいなぁと思ったものだ。翻って、現在の私はどうか。一応それなりに職らしきものとしてコンサルタントの仕事を選び、ぼちぼち仕事も回せるようになってきているとは思う。が、じっ・・・と考えてみると、実はクライアントに絶対の価値を生んだことはないことに気づく。領域(主に組織・人事)のせいもあるが、クライアントが企業として「儲かった」「今まで生んだことのない価値を生める企業に生まれ変わった」などということはない。
一方、自覚書状として「俺もぼちぼち使えるな」と思っているスキルについてはどうか。確かにプロジェクトが持つべき要素として非常に重要であり、進捗の効率に大きく影響を及ぼすものではある(内容はここには書かない)。ただ、困ったことに日本はその価値が最も大きくなる国であり、他の国であまり重宝されない上に私自身の語学力はご存じの通りかなり問題がある。また、このスキルの価値を高める要因として、私の立場がコンサルタントということもある。上層部に食い込む第三者という立場は特に政治力を行使しやすい立場にあり、政治力との相乗効果が非常に大きい私のスキルの効果はより大きく見える傾向にある。
将来的にコンサルタントという形態の商売自体はなくなる可能性もあるし、私の願望としては、コンサルタントなんぞに頼る必要のない企業ばかりが揃う社会になって欲しいということもある。こうして考えると私の願望と現在の私のスキルはことごとく相性が悪い。もちろん私の願望通りに世の中が変わっていくとは思っていないが、そこで手を引くのがキライな私は、なにがしかの形でちょっとでも変えていきたいと思っている。それが実現したとたんに自分の居場所はなくなるわけだ。実はそれもそんなにキライではないのだが、とりあえず今のままではラク過ぎるのでちょっと努力しておくことにしようと思う。

7/17
[意気ニ感ズ。]
今日はちょっといいことの話。
大阪でのプロジェクトも1ヶ月が過ぎ、さすがにこの先の方向性が見えてきた。今日はそれをクライアント側メンバーとシェアするミーティングがあったのだが、嬉しかったのは、その中で消極的なメンバーを徐々に積極的になってきてくれたメンバーが説得して前向きにしてくれたこと。

よく言われるようにコンサルタントの理想的な姿は「黒子」で、クライアントが動こうとするところを陰に日向に(これじゃ黒子じゃないか?)サポートすることを本分とする。が、バイヤー個人以外のクライアントが積極的であることは少なく、コンサルタントがゴリゴリリードしなくてはならないケースが殆どとなっている。今回は、非常に忙しい本業を持ちつつパートタイムでプロジェクトに参画してくれているメンバーが、今まで話し合っていく中でちょっとづつプロジェクトの(ぶっちゃけた話私の)目指すところに理解を示してくれて、それを他人に波及させようと思ってくれたということなのだ。

正直言って今回のプロジェクトの難度は高めで、本当に現場が納得する成果を出せるかどうかは心許ない。例によって私1人にプレッシャーがかかってしんどいのだが、それを支えてくれるのがこうしたメンバーの方のやる気。TさんHさんYさんNさん、不肖(本名ヒミツ)、がんばりまっす。

7/18
[国内線のゼイタク。]
大阪駅(というか阪急梅田駅)で今月アタマにミニスカのおねーちゃんが説明していた、東京-大阪間のシャトル便の飛行機。のぞみが2時間半で14,720円なのに対し、こちらは23時着の便なんかだと1時間15分、要するに倍の速さで10,000円。なんだかんだ言って空港までの時間を含めると余計な時間がかかってしまうのだが、古いタイプなのか、国内を飛行機で飛ぶというのには非常に贅沢なイメージがある。

明日は関空発の21:20発、22:35着の便で11,000円で東京に帰ることにしてみた。飛行機自体が贅沢な感じがする上、利用空港が初の関空。出来立ての頃、原子炉実験に行く途中に寄って以来のことになり、今から楽しみである。1時間ぐらいぶらぶらしよ。

7/19
[広いよ関空!!]
ということで今日は関空から帰ってきた。なかなか縁がない空港なのでいい機会だったと思う。で、感想としては、広い!!とてもじゃないが日本の玄関だなんて言いたくない成田や羽田とは違い、スペースに余裕がある。利用人数が少ないだけのような気もするが(最終便だし)、非常にくつろげた。来週アタマもこっちを使いそうだ。

7/20
[教育魂。]
だいぶ前の話だが、落合信彦「魂」を読んだ。私は中学生くらいのときから「カネがあったら理想の学校を作ろう」と思っていたほどに教育好きで、その後もなにがしかの形で貢献したいという気持ちは変わっていない。

この本の中には、「社会の中で生きていくには守らなくてはならないことがあること」「学ぶ意志・主張する意志なくして人たりえないということ」などを伝える使命を教師や親は持っているのに、その使命に対する意識が低すぎる、ということが書いてある(おおざっぱ)。まったくもってごもっとも。また、これを改めるために国や企業の支援が必要だということも同感。次の世代が気になって気になってしょうがない私は、「やはり寺子屋をやらねばなるまい」とか、「できるだけ多くの『ちゃんとした学生』を拾ってあげることのできる企業を作らねばなるまい」とか、道に沿っているような沿っていないような使命感に駆られたのだった。

7/21
[「はじめの一歩」がついに!!]
・・・アニメ化するそうだ。なんで今まで手が付かなかったのか不思議だ。ファンの私としては非常にうれしいのだが、あそこまで血が通いまくってしまったあのキャラクターを実現できるかどうかは甚だ不安だ。でも、ちゃんとあのノリで、リアルに動いてくれたらそれはスゴイ。ぜひ万全の体制で作っていただきたい!!

7/22
[建設屋さん。]
なんとかコンストラクションとかいう雑誌から、いつか直電で引き受けたような気がするアンケート調査がやってきた。「建設業界についてどう思いますか?」というような内容で、どうせ私が答えるので内容なんか決まっているのだが、面白い質問が一つあった。「建設業界のすばらしいと思うところはなんですか?」だ。

しばし考えて書いたのが、「この狭い国の中で、どれだけの人がどこでどんな価値を生むか、ということを実現できたり、提言できたりするところ」。日本の適正失業率は20%を越えていると思っている私は、一刻も早くこの先日本人がどんな付加価値をつけてメシを食っていくのかを明確にして欲しくてしょうがない。これを考えるときに、人間を準備するのが教育で、収支の構造を作って上げる上で非常に大きな役割を果たすのが地価・移動コスト・ひいては物価を変動させることが出来る建設屋さんだと思う。役所とも仲がいいようだし(笑)、人口とスキルの分布をどうするつもりなのか、まじめに考えてやって欲しい。

7/23
[怒濤の更新。]
気付かれた方がどのくらいいるかは分からないが、タイトル・壁紙・炎の言霊等を更新した。久しぶりにperlとcgiの本を見たり、フォント・テクスチャ等の素材系ホームページを渡り歩いたりして非常に楽しかった。進捗の程はというと、思いの外時間がかかってしまったので公約通りになっていない。とりあえず北斗の拳解説(超書きかけ)、掲示板(乗せるだけだけど吹っ切れてない)、リンク集更新、トップページレイアウト替え(スペースがキツそうなのでボツりそう)あたりが来週の目標ということで・・・

7/25
[コンコルド墜つ!!]
ドゴール空港近くでコンコルドが墜落した。今朝の朝刊に垂直尾翼に亀裂アリとか書いてあったので、ヘタすると全機解体になっちゃうかも。「エリア88」でいつか音より速く飛んでやる!!と思っていた私はすごくショック。もう戦闘機とかロケットとか軌道旅客機とかに乗るしかないのだろうか。うぅ、男の夢コンコルド。なくして欲しくないなぁ・・・

7/26
[ラオウ生きて・・・]
何の話かというと、タイピング練習ソフトで結構売れてる「激打2」。例によって北斗の拳がモチーフなのだが、今回はケンシロウ編とラオウ編を選べ、別の敵と戦えるというマニア泣かせの構成。ラオウ編はコウリュウ・五車星・トキ(!!)と来て最後の敵はもちろん北斗神拳伝承者ケンシロウだ。今回難易度は中上級者向けと謳ってあるだけあってかなり高く、本当にギリギリでなんとか初プレイクリアできたというほどだった(次回は負けるかも)。

まぁそんなソフトの話はどうせ前座。今回のお題は、「もしあの戦いでラオウが勝っていたらどうなったのか?」だ。エンディングがあって、「ラオウは世紀末覇者として君臨した・・・」というような感じなのだが、その後のラオウのイメージが全く出来ない。彼が強敵(もちろん読みは「とも」だ)もいない世界に1人で王として生き続けることを選ぶとは思えないのだ。まぁ修羅の国に渡ってカイオウと戦うが、はっきり言って相手ではあるまい。その後の空虚な時をどう過ごすのか。早晩虚しさを感じつつ朽ちていくのではなかろうか・・・と想いをはせた。

思うに、ユリアやバット、リンやリュウが待っていたケンシロウと違い、やはり彼は生き延びて価値を生む人間ではなかったのだと思う。あくまで、戦うことを通じて新しい時代を切り開くことだけに彼の存在価値はあったのだ。自分の中では結論が出ていたことではあるのだが、今回ちょっとドラマっぽくシチュエーションを与えられて、具体的にイメージしてさらに確信を深めた。またそのはかなさが私にとってはなんとも言えない魅力なのだ。うん。

7/30
[バイクもいいかも。]
たった今鈴鹿8耐が終わった。のんびり見たのは初めてで、見たのも1時間程度なのだが、ちょっと羨ましいと思ったことがある。高速などを走っていても思うことなのだが、バイク乗りは本当に仲がいい。見栄を張りたいとか、単に移動する居住空間として乗っている(俺のことかも)連中の多いクルマと違って、ホントに好きな人でないと乗らない、というせいがあるのかも知れない。また、閉じた空間になりがちなクルマに対して、一緒のペースで走っていれば空間も共有している感じがある、というところも大きな違いかも知れない。

今日も、大体コケなければこのまま終わりそうになったレースの終わり10分くらいから、走っているライダーも観客も、もちろん実況や解説の人も、みんな「お疲れさま」とか「楽しかったぞ」という雰囲気でいっぱいだった。私は(クルマと同じノリで走りそうだから)怖くてバイクには乗らないつもりなのだが、今日はちょっとバイク乗りになりたくなった。クルマもあんな風に乗れたらいいのに。

7/31
[森さんに聞きたいこと。]
金融なんちゃら委員長の、アホそうなおじいさんが辞めて悪人面のおじいさんが代わりに就任することになった。別に今更驚く気は特にないのだが、我が国の国家元首さんは「彼が資金提供を受けていることは知っていました。任命した私に責任があります」だそうだ。これを受けて、なんとか政権を取ったと履歴書に書きたい方々は一斉に彼の責任を追及していくらしいが、国民の1人として非常に聞いて欲しいことがある。それは、「知っていてなお任命をしたのはどんな理由からなのか」ということだ。どうせ本音は「大した問題じゃないと思っていた」からなんだろうが、もし「他に代わりをやれる人材がいないと私自身が判断したから」ならそれはそれで十分な理由だし(正しいかどうかは別にして)、「確かに改革しようとする業界から資金をもらうのは不適切に見えるかもしれないが、我々はそんなことで判断を変えたりはしない(と思っている)。いくら資金をくれても潰すところは潰す」でもいいと思う。

とにかく、私が知りたいのは彼らの判断基準だ。いつもいつもその場の思いつきで判断しているような説明ばかりするから(それが事実かもしれないが)この先任せていいのか誰も判断できなくなり、選挙からも脚が遠のくのだ。また、結果なら「こんどは気をつけてこんな結果を生まないようにします」と言えるかもしれないが、価値観なんかそうそう変わらないのだから、「今度は気を取り直してこういったことを大事にして判断します」なんて言っても実行できるわけがない。こうすれば不的確かどうかがはっきりと分かる。

真面目に判断されたらみんな不合格になってしまうのかもしれないが、少なくともちょっとでも政治の世界を変えていこうと思っている(はずの)野党の方には、ぜひこうした点を明らかにする答弁を展開し、「なんでも説明する政界」に変えていって欲しい。



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