昔の日記:99年4月

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<99年4月の主な出来事>
面接2連打。世の中は厳しい!
さらば麻婆豆腐屋!!
さらば遠き日!!!いよいよキルヒアイスとアンネローゼを失ったラインハルトのようなフツーのヒトに!!!



4/1
[ぱんぱん。]
昨日の帰宅は10時。なにを思ったのか、自分でパスタを作って食べ、さらに気をよくしてトレーニングをやった。
一昨日お気に入りの(と言っても駅ビルなのだが)パスタ屋さんでぢーっと作るところを見てマネした分、ちょっとは手際が良くなったようだ。なんとか味がまともになった分、絶対にしょうゆが必要なこともわかった。トレーニングもたった一度やっただけだが血管の力も戻ったようで、楽勝で3セットできた。次回からはウエイトを上げねばなるまい。
さて、一晩明けて今日。筋肉は適度なハリがあり、栄養も十分(本能のおもむくままにプリンや鯛焼きを食べてしまった。大盛り牛タン麦トロ定食の直後に)ということで、非常に体の『ノリ』が良い。『ノリが良い』とは、体の血管が広がって全身の筋肉に栄養がたっぷり詰まった血が流れまくっている状態を言う。常に全開の力が出そうな状態というわけだ。そういえば学生の頃はこんな感じだったなあと、結構ご満悦である。幸か不幸か、心のハリもかなりあって、その点でも学生の時と同様である。今の私には喧嘩を売らないことを奨める。

4/3
[激痛。]
昨日はお客さんと飲み会だったのだが、やけに調子が良く過去五指に入るほどのペースで飲みまくり、あっという間に記憶をなくしてしまった。私はあまり酔って乱れる方ではなく、記憶を失うなどというのはおそらくこれで三度目くらいだろうと思う。さて、非常にみっともないところを見せてしまったのだが、それ以上に困ったのが原因不明(おぼろげにどこかにぶつけたような記憶はあるのだが)の右足首の激痛。たいていの痛みは半日で引く私だが、この痛みは24時間以上経った今も全く引かない。
私のささかな怪我の経験からすると、たぶんこの足は折れている。捻挫や打撲ではなさそうだ、というのが私の予測である。どうも病院というのは休日にはやっていないようで、看てもらうのは月曜日ということになる。まあ、あと2週間後に治ってくれれば特に問題はないが、しばらくカルシウムパーラーとのおつきあいが続きそうだ。
ちょっと違う話になるが、この右足、痛いことは痛いのだがそんな時にこそ私は『生きている』と感じることができる。カラダの痛みもココロの痛みも、実は意外と嫌いじゃないのだ。

4/5
[大病院]
今日は金曜日に怪我した右足を看てもらうべく、両国国技館近くのお相撲さん御用達の総合病院に行って来た。とりあえず関節は動くので骨折ではあるまいと思っていたところその通り、靱帯二本断裂という結果だった。なんとかよちよちと歩くことはできるし、湿布と包帯で固めに固定してできるだけ安静に、という指示だった。
それはそれとして、あまりにも頭にきたのが待ち時間の長さ。確かにエスカレーターがあるほどの大病院なのだが、なんと待ち時間は三時間以上。しかも、その間残りの待ち時間がどの程度なのかを知らせる手は何も打っていない。ということで、一緒に待っている力士たちもそうだったのだが、うろうろと受け付け付近をのぞき込んだり看護婦さんに聞いたりして、満足度の下がりまくった待ち時間であった。手術が必要なほどの重病でないかぎり(今回は確かに手術の可能性もあったのだが)、大病院には二度と行かないだろう。
一方全く話は変わるが、なんと患者の中に千代大海関がいた(他にもレントゲンを撮ってもらう時のカルテに「アケボノ タロウ」なんかもあり、さすがはご当所と思ってしまった)。入り口近くの新患受付で並んでいるといきなりカメラを連れてやってきて、鼻に豪快にテーピングされて出てきた。カメラは診察室の看板を取っていたりして、ひょっとしてこんなところを集めて番組にするのだろうかなどと結構興味津々であった。ちなみに、カメラは結構近くを撮りまくっていたので、もし彼が通院しているところを取ったような番組があれば背景をじーっと見ると私が写っているかもしれない。
さて、こういった怪我を治すのにいい食べ物といって私が一番に思いつくのは牛筋なのだが(そのまんま)、他にお奨めの食べ物があれば是非教えていただきたい。とりあえず、今日の帰りはコンビニのおでんを買っていこう。

4/6
[麻婆豆腐]
私の家の近所には9時までやっているスーパーがある。昨日はその閉店ぎりぎりにたどり着いたということで、かねてからの念願であった麻婆豆腐を作ろう、と、思いつくままに材料を買いあさった。買ったのは豆腐、豆板醤、ごま油、ニンニク、ひき肉、である。片栗粉と味噌と山椒も、と思ったのだが、また作るかはわからないし『まああんまり関係ないだろう』というおおざっぱな感覚によりパスしておいた。
さて、これで作ってみるとなにが足りないか。野菜である。ニラとショウガがないではないか。いざ作ってみるとひき肉は入れすぎだわ肉と豆腐しかないわ、タレは単純な味だわでとても麻婆豆腐とは言えない。あまつさえまだ炊飯器のない我が家ではパスタと混ぜて食べてしまった。さすがにこれは他人にお奨めできる味ではない。まあパスタの方は置いておいて、麻婆豆腐の方だけでも今の私にはかなりの難度である。少なくともそこらへんのイマイチな中華料理屋くらいの味にはなって欲しいと思う。

4/7
[さくら散る。]
昨晩の雨により、満開と言えた東京の桜も半分くらいは散ってしまった。今日は今日ではらはらと散っていく様が風流を感じさせる。訳あって今年は桜の咲き具合をかなり気合いを入れて追いかけていたのだが、じりじりと待たされる間も楽しく、散っていく様の儚さも楽しめることを知った。こんなに風流な気分になるのは京都にいた時以来である。こんなことに気が回るようになるとは、ずいぶんと年をとったものだ。

4/8
[屍となる日のために]
常々『今この瞬間に死んでも大丈夫なように』生きることを心がけている私の最近の課題は、「長い目で見て今終わらせておかなくてはならないこと」の処理である。その一項目として挙がっているのが臓器、骨髄、角膜等の登録である。ちょうどタイミングのいいことに、今日昼食の後に立ち寄ったコンビニに「ドナーカードを持ちましょう」とのチラシが置いてあった。これは単に本人とその家族に臓器提供の意志があることを知らせておくためのカードであり、「どこにどの臓器を提供してくれる人間が住んでいる」ということを登録するものとはちょっと異なる。ただ、不測の事態が起きたときの為に携帯しておくのは良いだろうとは思い、早速取り寄せようと考えている。本当に登録するのはまた面倒な手続きが必要だろうが、今年中に(厳密にはそれ以前のあるタイミングまでに)終えておく予定である。
人間死んでしまえばみんな同じただの肉の塊だが、だからこそ誰の器官でもいいから必要だ、という人がいるのだ。少なくともこういった形ならば確実に人のためになれる、というわけである。

4/11
[都知事選、勝ったのは石原氏]
今日は東京都知事選。私はウカツにもきれいさっぱり忘れていて、床屋で聞いたラジオでやっと気がつき、6時半にやっと投票できたという慌ただしさだった。
勝ったのは周知のごとく石原慎太郎氏。品格や志の方には問題ないのだが、施策を現実に導入できるのかに不安があって私は投票しなかった(私が投票したのは柿沢氏)。有権者側の「大物っぽい」という評判(これは私も認める)が、コドモとバカがほとんどの他の候補者をぶっちぎったという結果になった。少なくとも一部の利害関係者でなくフツーの有権者の意志が反映されるのは民主主義の正しい姿である。あとは万一彼が何もできなかった場合に選んだ我々がきっちりと責任を感じれば良いことだ。彼にはとりあえず謙虚に努力してもらうことを願おう。

4/14
[むずむず。]
靱帯を切ってからかれこれ2週間近くが経つ私の右足だが、回復状態は非常に順調である。先週末はまだ足首を可動させることができなかったはずが、傍目には「ちょっとひねったくらいかな」という程度にまで回復した。
たいていの怪我は治ろうとすると時にかゆみや痛みが出るものだが、今回もその通り、ここ2、3日何もしない状態なのにやたらと血の流れを感じてむずがゆかったり突然神経に注射を打たれたような痛み(私は腰痛の時に脊髄に造影剤を打たれたが、ベッドを掻きむしるほどの痛さであった)が走ったりして、その度ごとに可動域が広がっていった。最も難しかった運動、「階段を下りる」もできるようになり、今週末の小旅行にもなんとか間に合いそうである。ふう、よかった。

4/17
[名古屋で出会った当たり屋もどき]
この週末、私は周囲の「いったい何のために?」という言葉に耳を塞ぎつつ、名古屋に2泊ほど出かけてきた。そんなに予定が詰まっているわけでもないため(だから「なぜ」とか言われるのだが)ふらふらと久しぶりに愛知県民としてクルマでうろうろしていた。
そこで出会ったのが知人から聞かされていた「当たり屋」らしきクルマ。なぁんかトロいなあと思って後ろをついていったら、なにが飛び出すわけでもなく、信号があるわけでもないのに急ブレーキを踏む。子供でも横に乗っているのかと思えばそうでもなく、追い抜くときにはガンまでつけられ、追い抜いた後は後ろに張り付かれる始末。チギってやろうかとも思ったが、朝から何も食べていないところでお目当ての中華料理屋さんにつく矢先のこと、おとなしくそのまま通してあげることにした(とはいえ、また去り際には睨まれたのだが)。
ちょっと不愉快な気もしたが、なんといっても実際に当たり屋を見るのは初めてである。なかなか今の東京ではお目にかかれまい。それなりにおもしろかった。

4/18
[夜をぶっとばせ!]
とはとある歌のタイトルだが、今日の朝は予定がツブれたということで夜中の1時に名古屋を発って、急遽帰郷することにした。
諸般の事情によりそれなりに(松坂のストレートくらい)は飛ばして帰ってきたのだが、走りながらタイムを見ていて、以前の最高速、用賀〜東名三好間2時間30分がいかに異常だったかよくわかった。
私は半年ほど前までまるまる1年半名古屋に出張に出ており、週末は毎週東京〜名古屋間を走っていた。オービスの位置も完璧に覚えており、我ながら無駄のない走りをしていたと思う。そのときの最高が2時間半(お客さんには2時間10分というツワモノもいたが)である。今回も相当に気合いを入れて走ったはずだったのだが、そもそも長距離の高速を走るのも久しぶりということで、いろんなところでロスが出ていたらしい。もうあんな速さでは二度と走れまい。というか、もう一度あんなペースで乗ったらこんどこそ死ぬだろうと、東名の中央分離帯に乗り上げた経験のある私は思った。

4/19
[決断]
「こんなことでいいのか」というほど未読の日経ビジネス/情報ストラテジーのたまっている私だが、今日はここ2、3週の分を処理してみた。そこから拾った炎の言霊行きの言葉を一つ。
『何か決断して、「しまった、あと半年待つんだった」と後悔したことなど、これまで何回あるだろうか。決断してから、何とかやっていくものなんだ』みなさん一度くらいは耳にしたことがあるだろう、20世紀最高の経営者とまで呼ばれようとしているゼネラル・エレクトリックのCEO、ジャック・ウェルチ氏の言葉である。実は私は、彼の上げた業績はたいしたものだが、社員やその後の産業にいい影響を与えているわけではないだろう(経営の手法としてはその後のネタになりそうなことはいくらでもやっているが)ということで、そんなに評価してはいないのだが、この言葉はかなり粋なので、ここで紹介する。
そういえば私も「あのときやっておけば良かった」と後悔することがやたらと多かったものだが、いつからか、どんなきっかけだったかは思い出せないがほとんどなくなった。「明日死んでも・・・」である。
そんな、自分的には特に目新しいわけでもないこの言葉が今日目を引いたのは「半年」というスパンが非常に身近に感じられたからだ。私には今年中に決断しなくてはならないと思っていることがあるのだが、「なりゆきによっては半年くらい延ばしてもいいのかもしれない」とちょっと思っていたところである。やっぱり素早く情報を集めまくって考えて、即断即決しなくては、と思い直した。

4/20
[ガンダムは歩けない?]
先週末は名古屋を歩き回ったというのに私の右足首はますます快調である。毎日毎日稼働域が広がっていくことで回復具合がわかるのだが、これがまた非常に嬉しかったりする。
今回足首を怪我して気がついたのだが、二本足で立つ/歩く、ということは非常に微妙なバランスをとり続けるという、極めて高度な作業によって初めて可能な動作なのである。例えば電車の中で立っているとする。ちょっとしたカーブや加減速時に対しても微妙な体重移動は発生し、靱帯の切れた足首から力を入れる必要があることが痛みになって伝わってくる。これが「歩く」となると非常に広い可動範囲が必要になってくる(ちなみに、階段を下りるには上りよりも遙かに広い可動範囲が必要である)。私は包帯により足首の角度を固定していたのだが、どうがんばっても足を引きずっているような見栄えでしか歩けなかった。
しかも、これらの動作に加え、足の裏ではそれぞれの指とその付け根が複雑にバランスを取り、でこぼこな路面等に対応しているのだ。昔パトレイバーという漫画で、二本足で歩行する技術の中核としてオートバランサーが挙げられていたが、ごもっともである。しかし、いくらゴム底になっているとはいえ、真っ平らな足の裏では普通の路面は歩けまい。まして初代ガンダムなど何をかいわんやである。昔プラモデルを作った時の構造から見て、あのような足の裏、足首、膝の構造では一歩たりとも歩けないと断言しよう。空想科学読本ではないが、『ガンダムは歩けん!!』のだ。

4/27
[満足。]
なんと、まるまる一週間書いていなかったようだ。どうもここ数日、時間があればゲームをやる、という日々が続いていて、PCを触ってはいるがネタはないという感じだ。
そうも言ってられないので(書いてないこの間、20回近いアクセスがあった)、今日は料理の話。時間が結構余っているということで、先週末には午前中からスーパーに行って、ほうれん草を買ってきた。茹でるのはともかく、これをいつものパスタに入れようと思ったのだがこれが結構大成功。週末に作ったヤツはほうれん草から出る水を測りそこねて味がイマイチだったが、昨日今日とカンペキ。これでお店で「ほうれん草とベーコンのパスタ」は食べなくて良くなった。こんど友人に毒味させてくれよう(お前だよC。)。
明日は麻婆豆腐にリベンジだ!!

4/28
[残っていたモノ。]
今日は2社目の面接。残念ながら私は「いくら出しても採りたい」というような人間ではなかったらしく、ポストは約束通りにできるだろうがお金は一時的に落ちるとのことだった。例によって例のごとく、何かを変えよう/失おうと思ったときにこそわかるのが自分の本性。業種も権限も問題なく、キャリアパスとしてもそれなりに有益なはずなのに、収入が減ることが相当にイヤらしい。別に生に対する執着もなく、名誉も他人も要らず今更何も必要なモノもあるまいと思っていたが、それでも失いたくなかったものが金だということなのだろう。
とりあえずもっと高く売れるところを探そうとは思うが、最終的にどんな選択をするにしても、自分の本性がわかったということで非常に有益な面接であった。

4/29
[BATTLE麻婆豆腐]
今日は朝っぱらからひき肉とニラを買ってきて、麻婆豆腐に再挑戦した。
私が目指しているのは名古屋で働いていたときに仕事先の近くの四川風中華料理屋で食べた激辛麻婆豆腐。山椒とラー油の利きまくった『麻辣豆腐』である。まだ我が家には山椒などという洒落た調味料はないので、とりあえず最後に豆板醤をちょっと足して作った。結果はそれなりに成功。少なくとも、ここらの中華料理屋に食べに行くのよりはかなり満足度の高いものになったと思う。早速山椒を買ってこよう、という状態である。



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